中国医学では、花粉症などのアレルギー性・慢性鼻炎は “外邪”が体内に侵入することで引き起こされると考えられています。
ただ、体力のあるときにはこの外邪が入ってきても過敏に反応することはないのですが、
疲労・慢性病・ストレス等で体力の落ちたときに、外邪は簡単に体内に入ってきてしまいます。
中国医学では、健康状態を五臓・気・血・津液のバランスや量であらわします。このバランスが、よい時を体力が充実していて健康と捉えます。
一見、鼻炎とは関係ないように思われる身体や内臓の調子を整えていくことを、
本当の治療という意味で “本治”といいます。
花粉症や鼻炎自体の症状を抑えていく事を “標治”といいます。
標治は、咳・鼻水・鼻詰まり・くしゃみ・目のかゆみなどの症状にストレートにアプローチしていくので即効性があります。
例えば、蓄膿症の患者さんを治療すると、治療後ドバーッと大量の黄色いネバネバした鼻水が出てき、スッキリします。
主に『迎香』、『印堂』というツボを治療していきますが、鼻を通す効果の強い、特効穴です。
中国鍼灸というのは、この本治と標治を同時に行うことに真価があります。今ある症状を抑えながら、根本の体力をつけていき症状が起こらない身体づくりをしていきます。