美容鍼灸

コンセプトは、"自然な美しさ"

中国美容鍼灸の定義と鍼灸療法について

3000年もの歴史を持つとされる中国伝統医学(中医学)の中で確立された美容の専門領域であり、学問としては「中医美容学」、手法としては「中医美容」とよばれています。

定義としては、「人体の健康美を対象とし、多くの基礎学科および臨床学科の相互の交叉によって成立した新興中医学科である。その役割は、中医理論および中 国の特徴的な人体美学理論の指導に基づき、損容性疾患(人の外見に影響を与える疾患)の予防と治療の研究であり、美容を損なう生理的な欠陥を矯正し、ある いは覆い隠し、抗老衰・駐顔(顔の若さを保つこと)の方法を探究することであり、人体の形態美と体魄美(精神の美しさ)を維持することを指す。」(『中医 美容学』人民衛生出版社より)

近年、「健美」(心身の健康と基礎とした美しさ)という概念に対する社会的なニーズが急速に高まったことから、中国では国家規模で学問としての中医美容額の教育・研究・臨床についてのレベルアップを推進するようになりました。

中医美容の主要な美容法として、中薬(湯液・外用)・鍼灸・按摩・食療(一般的に薬膳とよばれる食餌療法)食養生・気功などがあります。 中医学における主要な治療法・養生法のひとつとされている鍼灸は、美容に対しても一定の効果が認められており、中医美容における有効な美容法として応用さ れています。

鍼灸療法とは、経穴(ツボ)などの体表の一定部位に鍼を打つ、あるいは灸を施すことによって各臓腑の組織機能を調整し、経絡を循行する気血の流れを潤滑に し、外邪の侵入を抑えることを目的とする治療法です。鍼灸の治療に使われる[ツボ]は、専門用語で[経穴]と呼ばれます。経穴とは、身体の表面にある治療 点のことです。WHO(世界保健機構)が定めたところでは、人間の身体には361個もの経穴があるとされています。しかし、人体にこれほどある経穴も、実 は無秩序に散在しているわけではありません。経穴は原則的に全て体表を循行する「経絡」というルートの上に存在します。ツボが経穴と呼ばれるのはこのため で、経穴は経絡上の特に重要なポイントを意味しています。古代の中国では、人間の身体は、気・血・津液という3つの基本的な物質によって成り立っていて、 気・血・津液が全身にスムーズに供給されることによって、人は生命活動を維持していくことができると考えられていました。そのため、人の身体には気・血・ 津液を運ぶためのルートが何本もあるとされており、このルートが経絡と呼ばれるものなのです。経絡は全身を上下内外にわたってくまなく循行し、身体の内側 にある内臓・目・耳・鼻などの各器官、からだの各部位、体表などを有機的に結びつけています。そして、経絡が正常に機能し、気・血・津液が全身にくまなく 流れることで、人間の身体は美容と健康を保つことができるのです。

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