秋山流「病気治療」

院長 秋山 勇人

耳鳴り

中医学では、4つに分類しています。


1.肝火型 では、音は大きく、耳がはった感じや痛みがあり、イライラカッカやストレ   スが原因で、突然におこります。

2.痰火型 では、重く濁った音がして、耳が詰まった感じがして聞こえが悪い状態です。音は大きいです。

3.腎虚型 では、音は小さく、セミの鳴くような低く細い音がします。夜間にひどくなります。両手で耳をおさえると、少し耳が軽くなります。

4.脾胃虚弱型 では、疲れると悪化してしまいます。逆に、休むと楽になります。しゃがんだり、立ったりするときに、悪化するような感じがあります。

上記のように、大まかに4つの原因にタイプ分けしていきます。それぞれ、

1.の肝火はストレスやイライラを取り除き、

2.の痰火は油ものの食べ過ぎや飲酒・甘いもの・味の濃いものを好む人に多く、食習慣の改善とともに、痰火を取り除くようにしていきます。

3.の腎虚では、房事過度(過度の性交渉)や老化によっておこります。腎(腎精)を補っていきます。

4.の脾胃虚弱は、元々胃腸の弱い人や、慢性疲労によって起こります。脾胃を強くし、疲労を軽減するように治療していきます。

 中医学では、上記のような分類・治療をしていきますが、鍼灸治療をしていると、局部的にみて、

頚椎のよくない方が多く、上記の4つの原因とともに重要な原因になっていると思います。

というのは、頚椎から出ている重要な神経(自律神経)が、耳周辺の血流をコントロールしており、

この経路を阻害されると、正常な血流を保ちにくくなり、耳鳴り重要な原因となっていると考えられるからです。

実際治療をしてみてみますと、頚椎の治療を併用することにより、更に良い治療効果をあげています。
    (2010/10/20)

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